「美味しんぼ」という漫画が原発の事を書き
福島県を風評被害が懸念されるということで、
雑誌社に抗議が殺到したというニュースがありますが
これは本当にいまの社会を表していると思う。
まず、抗議した人はこの漫画の全貌を理解していない。
(マスメディアが編集作業によって内容をすり替えるのと似ている)
そして風評被害がなぜおこるかを考えていない。
もっとも酷いのは、原発事故を起こした東電、
そして対応が遅れた政府なのでに
あたかもこの作者が悪いと思わせる報道。
問題の矛先が本来は違うと思うんです。
そもそも、福島原発の情報を随時開示し、
周りの皆さんが安心して生活できる状況を作っていれば
風評被害なんて起こらないわけだし、
政府がしっかりと、問題あるところと無いところを
言わないからこういう事になってしまうわけです。
そして、インターネットというものが更に事を複雑にしている気がします。
一般人の何気ない発言が噂となり風評被害に変わる場合がよくある。
だからこそ、国が認めた専門家の意見を嘘いつわりなく
公表する事が大切だと思うんですよね。
ともあれ、スピリッツ編集部は12日付のホームページで
「行政や報道のあり方について議論を深める一助としたい」
とコメントし漫画の内容や表現を変える予定はないという
発表に僕は賛成したいと思います。
漫画であれこういった不安を口に出来なくなる世の中は
絶対によくないし、表現の自由が出来なくなるような風潮は
日本の為にならない。