僕の心の師。
zabadakの吉良知彦氏が7月3日に永眠されました。
初めて吉良さんと出会ったのは僕が25歳の時で、
その時に一緒に音楽を作らせてもらったのが
「CREID」という作品です。
当時の「ゲーム音楽」は多くの方から偏見を持たれており、
スタジオワークにおいて沢山嫌な思いをしました。
そんな中でも吉良さんは僕の音楽に真摯に向きあってくれて、
心から演奏することを楽しんでくれました。
イスから転げ落ちるぐらいまでノリノリで演奏したのを見て
本当に嬉しくて、嬉しくてたまらなかったのを今でも鮮明に覚えています。
誰にも媚びず自分のやりたい音楽(音)を追求する、
出したい音を出せ・・・。
ギターをかき鳴らす吉良さんの姿をみながらいつも
自分に言い聞かせていた気がします。
僕の心の支えでした。
吉良さんと共に酒を交わした時、
「光田さんはオンリーワンであれ」と言ってくれた事がありました。
自分らしさとは己を追求した先にあると信じています。
そんな吉良さんのギターは唯一無二の存在でした。
誰でもない、まさしく吉良知彦という音でした。
そして僕の作品には必要不可欠な音でした。

もう涙がとまりません。
昨日はオケのレコーディングだったのですが、
そのための作曲に追われていた為、
なんとか気力は持ちこたえていました。
(亡くなられたことは6日に知っていたのですが・・・)
でも今日になってまた涙があふれてとまりません。
これから自分のモチベーションを何処にもっていけばいいんだろう・・・。
音楽やっていく自信がどんどん失われていきます。
2008年にとても仲が良かったヴォーカリストの河合英里さんも失い、
次は吉良さんだなんて信じたくありません。
だけど、死は誰にでも平等に訪れます。
こればかりは避けることが出来ません。
だからこそ、大好きな音楽仲間と限られた時間の中で
精一杯音を紡いでいかなければいけないと思うわけです。
吉良さんと共に紡いだ音の数々は
きっとこれからも永遠に残っていくことと思います。

すみません、こうして打っている間も頭の整理がつかず
支離滅裂な文章になっていると思いますが、
とにかく20年間という短い間ではありましたが、
僕は吉良さんに出会えて本当に本当によかったと思います。
沢山の事を学ばせていただきました。
ありがとうございました。
おしむらくは、もっともっともっともっともーっと
一緒に作品を作りたかったし、一緒にライブをしたかったです。
僕がそっちにいった時は一緒に「Radical Dreamers」を演奏しましょう!
そして、また一緒に面白い曲を作りましょう。
ゆっくりと休んでのんびりと音楽を楽しんでください。

光田康典