昨日と今日は広島にある車会社のマツダに視察にいってきました。
この会社は本当に素晴らしい会社で、
紆余曲折ありながらも、若い人から年配の方まで
楽しい車を作り出したいという熱い思いで突き進んでいる
感じをヒシヒシと感じました。(車にも現れています)
もっとも素晴らしいと感じたのは、ポイントポイントで
過去を振り返り、社員全員で一からモノづくりを見つめ直す所に
あると思いました。
昔のやり方は・・・、今の時代は・・・
こうした過去の蓄積を完全否定で突き進む人がいますが、
過去を知った上で、新たな道を進むのであればいい結果が
生まれる事もありますが、先輩の知恵や過去の功績を見ずして
新たな道へはなかなか行きにくいと感じています。
例えば、昔の音楽業界は(といっても20年ちょっと前ですが)
師匠、弟子の関係があり、お金は貰えないが(でもご飯に困る事はない)、
師匠のサポートをしながら、スタジオワーク、譜面の書き方、
ディレクションのやり方を学んでいたものです。
しかしDTMが普及し、打ち込みでもある程度良い形で
音楽が作れるようになってからは、誰にも教えを請う事なく
一人でコツコツとやるのが好き、という作家が増えました。
それはそれで否定はしませんが、クライアントから
「今回は予算もあるので生録音しましょうか?」と言われた時に
全く経験がないものですから非常に慌てるわけです。
最近、エンジニアからよく聞く話しの一つとして、
「譜面が酷くて・・・」というのがあります。
昔は写譜屋が綺麗に整えてくれていましたが、
昨今では予算の関係で自分で行なう方が増えて来ています。
しかし、譜面一つとっても書き方がありますし、
ミュージシャンの事を考えて書かれているかどうかは
見ればすぐに分かります。
譜面が見やすいということは、当たり前ですが、
ミュージシャンも弾きやすく、尚且つ、ミュージシャンからの
質問も少なくなります。
そうした事がレコーディング時間の短縮に繋がり
大幅な予算削減にもなったりします。
うちの会社ではデータの作り方、譜面の作り方、ディレクションの仕方など
みんなで話しあう機会を結構設けています(現場でも)。
別にうちの会社は師匠、弟子という間柄ではありませんが、
皆で過去を振り返りながら新たな方法や最善の方法を見つけるべく、
毎回試行錯誤しています。(これ本当に大事なんです)
業界は違えど、マツダの思想も今後制作していく上で
自分にとても役にたちそうでした。
そして、ロードスターは必ず、いや絶対にいつか購入します(笑)。
本当に良い車でした。
マツダの皆様、2日間本当にありがとうございました。