先日、ゼノギアスが20周年を迎えましたが、
未だにこれほど人気があるゲームもなかなか珍しいですね。
多くのファンの方がリメイクを望んでいるみたいで
本当にこのゲームの開発に携われたことを嬉しく思います。
しかし、一口にリメイクといっても本当に難しいと
個人的には感じています。
権利的な話しは別に金銭的にクリアすればいいだけなので
たいしたことではないのですが、(制作が別会社だった場合ですが)
問題は作品の理解度です。
オリジナルへの理解度は言うまでもありませんが、
これはユーザー目線でもしっかりと理解出来ているか、
ということと、時間経過、技術向上による世界観の質感の違い。
音楽も上記の事を理解していないと悲惨な結果を生みます。
ただ、仕事だから・・・とアレンジをしていては
良い結果を生みません。

良い例が、この前日記でも書いたブレードランナー2049。
確かに、一見オリジナルのブレードランナーと似せてはいますが、
色味、世界観の作り方、音楽、どれをとっても、
オリジナルの世界観からかけ離れていました。
ブレードランナーのいいところは、絶望的な世界の中で
なんとか生き抜いている姿や、レプリカントの姿を
あまり見せないところに、怖さや見るものの集中力を
持続させる力があると思うのです。
ですが、2049ではレプリカントがメインとなっているし、
主人公に孤独感がない。(これ致命的)
そしてどことなく世界が明るく希望感がある。
この映画の原作でもある「アンドロイドは電気羊の夢をみるか?」を
読んだ方なら僕がいっている事が理解出来ると思います。
また、話しは変わりますが、僕がいままでプロの
オーケストラコンサートにてクロノのアレンジがいいと
思った事が一度もありません。
追記:全てのプロオケともとれる発言でしたのでお詫びし、
修正させていただきます。
(クロノは元々オーケストラ用に書かれた楽曲ではないため
原作であるクロノ・トリガーへの理解度、音楽への理解が
ないとうまく表現できないのではないかと思います。
そんな中、過去に商業コンサートにて酷いアレンジをされた事があり、
トラウマになりました。アレンジャーも仕事だからということで
適当に仕事をこなしていてはダメですし、なによりお客さんに失礼に
あたると思い、このような発言をしました。
ですので全てのプロオケがそうであるということではありません。
説明不足でした。申し訳ございません。)
ファンの有志が演奏しているクロノの方が数倍いいのは
やはりそこには愛があるし、作品への理解度があるからなんです。
これ、本当に大切なことなのです。
ですが、意外にゲーム会社を含め理解していない人が多いと感じます。
今の世の中、リメイクしておけば儲かるだろう、とか
適当につくっても買ってくれるだろう!というのは
お門違いだし、ユーザーは納得してくれませんよ。

なので、ゼノギアスのリメイクを本当にやるとしたら、
原作の何倍も努力しないと難しいだろなーと思います。
少なくとも5年は掛りますね。