日頃、万年筆を使っている方はいらっしゃいますか? 自分は定期的に使っています。万年筆は種類も多く、また、年代によっても全然書き味などかわってくるので
奥が深い筆記用具です。もし興味がある方は是非、下記を参考にしてもらえたらと思います。

1)日本メーカーと海外メーカーで少し用途が違う。
日本のメーカーは漢字を書くことをメインに考えられているため、海外の万年筆とくらべて少しインクフロー(インクの出かた)が抑えられている印象。その代わり、線が海外の万年筆より細く漢字が書きやすい。下記にも書きましたが、海外メーカーの万年筆の太さはだいたい日本製の万年筆(セーラー、パイロット、プラチナ)の基準より一段太いイメージですね。セーラーのF(細字)とファーバーカステルやモンブランのMFが同じぐらいの太さになります。

2)万年筆の太さ
万年筆の太さは下記の通りです。
・UEF(超極細)プラチナ万年筆のみ?
・EF(極細)
・XF(極細)
・F(細字)
・MF(中細)
・M(中字)
・B(太字)
・Z(ズーム)
・MS(ミュージック、写譜用)

3)インクの種類
インクは染料インク、顔料インク、古典インクなどあります。最近では色をませることのできるインクなども発売されています。染料インクは水性なので水に溶けやすい。よって万年筆にやさしく、インクが万年筆の中で固まりにくい。ですが、紙に書いたときにメーカーによっては滲んだり、裏うつりしたりしますし、時間が経つと色が変わったりします。プラチナのブルーブラックは比較的滲まず裏うつりも少ないのでおすすめ。顔料インクは公文書などに使われるインクで滲みが少なく、時間による色の変化も少ないため、保存書類に使うのに適しています。自分は契約書などにサインするときに顔料インクの万年筆を使っています。ただし、万年筆を定期的に洗わないと顔料インクは固まってしまうため、まめな掃除が必要です。そうしたないとインクが詰まりインクフローが悪くなります。

4)おすすめインク
顔料インクなら圧倒的にプラチナのカーボンブラックだと思っています。滲まず裏うつりしないし速乾性があるのでおすすめです。が、先ほども書いた通り、顔料インクなので、インクを入れたまま長い間万年筆を使わないでいると固まり、最悪、使えなくなる可能性がります。めんどくさがりさんは顔料インクはおすすめできません。染料はセーラーのブルーブラックインクがおすすめ。比較的滲まないし、裏うつりも少ない気がします。色味はモンブランのブルーブラックがおしゃれではありますが、モンブランのインクは結構滲む印象があるし、速乾性があまりないので、書いた後、気をつけなければすぐ擦れてしまいます。

5)購入するときの注意点
万年筆は職人さんの手によって作られる場合がほとんどです。(安い万年筆は機械で大量生産なのかもしれませんが)ですので、一本一本書き味が違います。僕は購入するときに必ず試し書きをさせてもらうし、ペン先をマクロカメラで写真を撮って確認します。場合によっては先がずれていたり、やすりがけが綺麗でないペンもあります。カメラでペン先を撮影するとよくわかりますのでおすすめです。(モンブランは出荷時の検品がめちゃくちゃ厳しいので流石にそういったことはないですが)正直、日本のメーカーですら5〜6本のうちに1本は不良品があるぐらいのレベルなので、必ず文房具屋さんか専門店にいって購入するのをおすすめします。自分はこれまで1回ほど不良品に当たりました。もちろん、交換してもらいましたが。